副業でも開業届は出すべき?洋菓子店ビジネスで後悔しないための基本知識

「副業で洋菓子を売ってみたいけど、開業届って必要なのかな?」
そんな疑問を抱えたことはありませんか?

SNSやマルシェ、ネット販売などを通じて気軽にスイーツを販売できる時代。
でも、“個人で販売を始めた瞬間から”「事業者」としての責任や義務が発生することをご存知でしょうか?

この記事では、副業として洋菓子店を始めようと考えているあなたに向けて、
「開業届を出す・出さない」それぞれのメリット・デメリットをわかりやすく解説していきます。

「知らずに後悔したくない」人のために、税金・手続き・補助金との関係なども含めて、必要な知識を一気に整理しましょう。

目次

  1. 「副業だから開業届は不要?」と考えてしまう落とし穴 
  2. 開業届を出すメリット|得られる3つの大きな利点 
  3. 開業届を出すデメリットと、よくある誤解 
  4. 開業届を出す手順と、実際にやるべきこと 
  5. 副業で洋菓子店を始める人におすすめの判断基準 

「副業だから開業届は不要?」と考えてしまう落とし穴

「副業だから税金とかは関係ないでしょ」「月1万円しか稼いでないし、わざわざ開業届を出す必要ある?」

これは、私が洋菓子をネットで販売し始めたばかりの頃、実際に思っていたことです。
軽い気持ちで始めたのですが、気づけばクチコミで広がり、マルシェ出店の話が舞い込み、収入も徐々に増えていきました。

しかしそのタイミングで、**確定申告や税金、帳簿付けなど、避けては通れない“事業者としての責任”**が一気にのしかかってきたのです。

たとえ副業でも、「継続して収益を得ている」なら、それは“事業”と見なされます。
そのため、ある一定以上の収益が見込まれるなら、早い段階で開業届を提出するのがおすすめです。

後で「知らなかった」では済まされない状況にならないよう、あらかじめルールを知っておきましょう。

副業でも開業届が必要になるケース

開業届は、「事業を開始したことを税務署に届け出るための書類」です。
国税庁の定義では、**“営利性があり継続して行われるもの”**が「事業」と見なされます。

たとえばこんな副業でも対象になります:

  • 自宅で洋菓子を製造・販売(ネット含む) 
  • マルシェやイベントに出店 
  • オーダー焼き菓子の受注販売 

→月数千円でも、事業性があると判断されれば届け出が必要になる可能性ありです。

開業届を出すメリット|得られる3つの大きな利点

「提出しても特に意味がないのでは?」と感じる方も多いでしょう。

でも実は、開業届を出すことで、税金面をはじめとした大きな恩恵が受けられるんです。
私は開業届を出してから、節税・補助金・信用面と、想像以上のメリットがありました。

開業届を出すことで、以下のような恩恵が得られます。

1. 青色申告で最大65万円の控除が受けられる

→ 所得税の計算時に有利。
帳簿が必要にはなりますが、節税効果は非常に大きいです。

2. 補助金・融資が申請できるようになる

→ 日本政策金融公庫の創業融資や、自治体の起業支援などが対象になります。
開業届が“開業の証明書”として扱われるため、未提出だと受けられません。

3. 「事業者」としての信用がつく

→ 業者や取引先との契約時にスムーズ
→ 仕入れ先に掛け取引をお願いできることも

開業届を出すデメリットと、よくある誤解

「開業届を出すと会社にバレる?」「副業禁止の会社でも大丈夫?」
こうした声はとても多く、不安に思う方も多いです。

正確に理解すれば、過度に恐れる必要はありません。
デメリットも確かにありますが、条件付きで回避可能なものが多いです。

よくある誤解①:「会社にバレる」

→ 開業届自体は会社に通知されません。
→ ただし住民税の「特別徴収」で給与に上乗せされるとバレる可能性あり。
→ 住民税を「普通徴収」に切り替えることで防げます。

よくある誤解②:「すぐに税金が高くなる」

→ 副業で一定の利益が出ない限り、大きな税負担は発生しません。
→ 青色申告の節税効果でむしろプラスになるケースが多数。

よくある誤解③:「扶養から外れる」

→ 所得が一定額を超えると扶養から外れる可能性あり。
→ 年収・控除額の計算がポイントになります。

開業届を出す手順と、実際にやるべきこと

「出した方がいいのは分かったけど、どこに?どうやって?」
初めてだと手続きの流れが見えず、後回しにしてしまいがちですよね。

手続きは無料&シンプル
以下のステップを踏めば、1日で完了します。

ステップ1:開業届を用意する

→ 「個人事業の開業・廃業等届出書」を国税庁サイトからダウンロード
または税務署に直接取りに行く

ステップ2:必要項目を記入

  • 屋号(未定でもOK) 
  • 事業の種類(例:菓子製造販売業など) 
  • 開業日 
  • 所在地 など 

ステップ3:税務署に提出

→ 郵送 or 窓口提出(控えも返送してもらえるように写しと切手を同封)

※青色申告を希望する場合は、「青色申告承認申請書」も同時提出が必要!

副業で洋菓子店を始める人におすすめの判断基準

「自分はまだ出すべきなのか?」「売上が小さいうちは放っておいても平気?」
判断が難しいですよね。

以下のチェックポイントに1つでも当てはまれば、開業届提出を検討してOKです。

  • 毎月コンスタントに売上がある 
  • SNSで販売告知をしている 
  • 今後マルシェやイベント販売を計画している 
  • 青色申告で節税したい 
  • 将来的に独立・法人化も視野に入れている 

→これらに当てはまる人は、今のうちに手続きしておくと後々スムーズです。

副業とはいえ、「収入が発生している以上は“事業”としての責任が伴う」
これが、この記事を通じて一番伝えたかったことです。

開業届の提出は、リスクではなく“事業者としての一歩”
むしろ、それによって得られるメリットの方が大きいといえるでしょう。

「いつか本格的にやってみたい」
そう思っているなら、まずは**“届け出ること”からスタート**してみませんか?

 

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