洋菓子工房を自宅に作るには?保健所対応・設備・SNSでの集客まで全公開

「自宅で洋菓子工房を作って、販売できたらいいな」

そんなことを 考えたことはありませんか?

近年、ライフスタイルの多様化や副業解禁の流れを受けて、**「自宅で開業」**という働き方に注目が集まっています。特に、スイーツづくりが好きな方にとって 「洋菓子工房の開業」は、自分の好きなことを活かして収入を得られる夢のような選択肢です。

しかし実際には、「保健所の許可ってどうするの?」「設備ってどこまで揃える必要があるの?」「集客って何から始めればいいの?」など、意識しないことが多すぎて前に進めない人が多いのも事実です。

今回は、自宅で洋菓子工房を立ち上げたい個人事業主、副業の会社員、将来的にお店を持ちたい方に向けて、 「必要な許可・設備・集客方法」までを徹底的に解説していきます。

(目次)

  1. 自宅で洋菓子工房は本当にできる?現実とハードルを知る
  2. 保健所の許可を取得するには?対応の流れと注意点
  3. 自宅に必要な設備と間取りの基本
  4. SNSでの集客戦略|見てもらえる、選ばれる導線づくり
  5. 実際に自宅で開業している事例とリアルな声

 

自宅で洋菓子工房は本当にできる?現実とハードルを知る

「自宅で焼いたお菓子を販売したい。でも、それって法律的に大丈夫なの?」
そんな疑問を持ったことはありませんか?

実は私自身、スイーツ作りが趣味で、友人から「売ったらいいのに!」と何度も言われました。
でも、「販売する=食品として扱う」という現実を知り、最初は驚きました。 趣味とビジネスでは、必要な手続きや設備、責任の重さがまるで違います。

まず前提として、「菓子製造業許可」を保健所から取得することが絶対条件になります。
これは、家庭用のキッチンでは販売許可が下りないため、専用の工房スペースを用意しなければなりません。

つまり、**「家庭の一部を『工房』として独立させること」**がスタートラインです。

菓子製造業許可とは?

「菓子製造業」は、保健所が定める「食品衛生法」に基づいて与えられる営業許可の一種です。
自宅で販売目的の菓子を製造する場合には、この許可が必要です。

許可のための条件(例:東京都の場合)

  • 専用の製造室(工房)を置くのこと
  • 家庭用キッチンと出入口を別々にすること(共通は不可)
  • 二槽シンクが必要(手洗いと調理器具用)
  • 換気扇、手洗い器、冷蔵庫などの衛生設備の整備

など、意外とハードルは高めです
ちなみに、最近は「ミニ工房」や「小規模許可」などを柔軟に認める地域も増えており、保健所への相談次第で道が開けるケースも多数あります。

保健所の許可を取得するには?対応の流れと注意点

「それでは、どうやって進めればいいですか?保健所の許可をどのように取ればいいのですか?」調べてみても、情報がまちまちで不安になりますよね。

実際の流れは以下の通りです。

  1. 専門の設計士に相談する(必須)
    → 設計図やキッチンの間を見せながら相談するとスムーズ。
  2. 必要な設備・条件を確認して整備する
    → 二槽式シンク、洗面器、床の材質などはチェックが入る
  3. 書類の提出(営業許可申請書など)
    → 菓子製造業用の営業許可申請を行う
  4. 現地調査(検査)を受ける
    → 設備・衛生面が問題なければ、その場で合格通知が出ることも
  5. 営業許可証が発行される(営業開始OK)

【注意点】
地域によって基準が違うため、最初に保健所に相談するのが何よりも重要です。
・DIYで改装する場合は、途中で「やり直し」にならないように保健所に都度確認しましょう。

自宅に必要な設備と間取りの基本

「実際どこまで揃えたらいいの?」
大体は準備したけれど、保健所に通らなければ意味がない。

許可取得を目指す場合は、以下のような設備を備える必要があります。

  • 製造室と生活スペースは分離
    →間仕切り・ドア設置が基本。 カーテンでは不可の保健所が多い
  • シンクは二槽式が基本(手洗い用と調理器具用)
  • 冷蔵庫は家庭用と別で管理
  • 床は防水性・清掃しやすい材質が入る(クッションフロア等)
  • 換気扇・照明・衛生器具(消毒・手洗いソープ)も必須

低コストで整えるなら、中古厨房機器の活用や小規模キットの導入が現実的です。

また、作業動線と作業内容をリスト化し、動きやすさを優先した設計がベストです。

SNSでの集客戦略|見てもらえる、選ばれる導線づくり

「自宅で開業しても、お客さんにどうやって来てもらうの?」
場所が目立たない、自宅だと宣伝しにくい…その通りです。

自宅開業こそ、SNSをフル活用して「見つけてもらう」仕組みづくりが必須です。

インスタグラム

→写真映えする洋菓子は、Instagramと相性抜群。
・製造風景の裏側
・お菓子へのこだわり
・予約販売や期間限定品などの案内に有効

LINE公式アカウント

→クーポン、先行予約、メニュー案内などでリピーターを増やす。

Googleマップ/Googleマイビジネス

→「〇〇市」「洋菓子」で検索された時に発見できるように。

活用のコツ

・販売できる商品の告知を定期的にする
「顔出し」「日常の発信」で親近感を演出
ハッシュタグ投稿時間帯の最適化も忘れずに

実際に自宅で開業している事例とリアルな声

「本当にうまくいくんですか?」
そう思うのも無理はありません。でも、実際にやっている人はいます。

ここでは、実際に自宅工房で菓子販売をしている方の事例をご紹介します。

事例①:40代女性(兵庫県)

・自宅のガレージを改装して工房に
・週に3日のみ営業
・インスタとLINE配信で1日平均30〜50人が予約
・月商30万〜50万円を安定的に達成

事例②:30代会社員(副業)

・平日夜と土日で作業
・毎月「お菓子のプレゼント会(サブスク)」をインスタで募集
・発送用に食品表示ラベルやパッケージデザインも工夫
・少人数制でも、リピート率80%以上

共通しているのは、「小さく始めて、無理なく継続」している点です。

それは夢のような話ではなく、正しいステップを踏めば実現可能な働き方です

必要なのは、

  • 保健所対応などの「知識」
  • 設備投資の「計画性」
  • 集客に対する「戦略」

そして、「あなたのお菓子を届けたい」という想いです。

小さな一歩からでも、うまく前に進めば、あなたのキッチンが、誰かの笑顔を作る「お店」になる日は、そう遠くありません。

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