洋菓子店の開業を考えているあなたへ。
「たくさん作ったのに売れ残ってしまった…」「売れる量の見込みがわからない」そんな悩みを感じたことはありませんか?
とくに個人事業主や、副業で始める小さな洋菓子ビジネスでは、在庫の管理が売上や利益に直結する問題です。無駄な材料費、廃棄コスト、売れ残りの不安…。これが重なると、気づけば赤字スパイラル。
この記事では、在庫リスクを大幅に減らせる「受注生産方式(予約販売)」という方法について詳しく解説していきます。
「売れるかわからないものを作り続ける」のではなく、**「必要な分だけ作って確実に売る」**という戦略で、あなたのビジネスを健全に成長させていきましょう。
目次
- 在庫で失敗したことはありませんか?洋菓子店に潜む「在庫リスク」の現実
- 受注生産方式とは?個人でもできる仕組みと考え方
- 受注生産のメリットとデメリットを正しく理解しよう
- 成功する受注販売の流れと導線設計
- 実例紹介|予約完売を実現した小さな洋菓子店の事例
在庫で失敗したことはありませんか?洋菓子店に潜む「在庫リスク」の現実
「今日はこんなに残ってしまった…」
閉店後、冷蔵ショーケースに並ぶまま売れなかったケーキたちを見て、がっかりした経験はありませんか?
私自身、開業初期は「売れると信じて多めに作る」スタイルでスタートしました。SNSで告知しても、フライヤーを配っても、思ったように売れない日も多く、焼いたお菓子を廃棄するたびに心が折れそうになったのを覚えています。
洋菓子店は賞味期限も短く、在庫を抱えるリスクが高いビジネスです。売れ残りは単に「利益ゼロ」ではありません。原材料費・光熱費・労力・時間がすべて無駄になるという、恐ろしい負のスパイラルに陥ってしまいます。
その解決策こそが、「受注生産方式」です。
**「売れたものだけ作る」「予約が入った分だけ製造する」**という仕組みに変えることで、売れ残りはゼロに近づきます。
これからその具体的な仕組みと、どうやって導入していくかをわかりやすくお伝えしていきます。
在庫管理が難しいスイーツ業界では、“生産量を絞る”ことで利益率を守ることが成功の鍵になります。
受注生産では、SNSやLINE、ECサイトなどで**「事前予約を受け付け→締切→製造→お渡し/発送」**という流れを作るのが基本です。
この方法であれば:
- 売上の予測が立つ
- 廃棄ゼロを実現できる
- 無駄な仕入れが発生しない
- 仕込みのスケジュールを組みやすい
という、大きな利点があります。
受注生産方式とは?個人でもできる仕組みと考え方
「受注生産って、大手じゃないとできないのでは?」
そう思っていませんか?
実は、InstagramとLINE公式アカウントがあれば、誰でも今日から始められるほどシンプルな仕組みなんです。
受注生産は「販売前に予約を取る」だけでなく、「集客と販促を同時に行う」仕組みです。
**「作る→売る」ではなく、「予約→作る」**の順にシフトすることで、自然と販売効率が上がります。
基本ステップは以下の5段階です:
- SNS・LINEなどで新商品の告知(日時・商品内容・価格を明記)
- 予約フォームやDMで受注受付(GoogleフォームやLINE自動返信も活用可)
- 受付締切後に材料仕入れ&製造準備
- 指定日に受け渡しまたは配送
- お客様からの感想をストーリーズや投稿で紹介→次回の予約へつなげる
受注生産のメリットとデメリットを正しく理解しよう
どんな仕組みにもメリットとデメリットはあります。
受注生産も例外ではありません。
その違いを知ったうえで、あなたのビジネスに合わせて**“ちょうどいい運用方法”**を見つけていくことが大切です。
■ メリット
- 在庫リスクが減る
- 利益率が高くなる
- 手間をかける相手が「確実に買う人」になる
- 集客と同時に“ファンづくり”ができる
■ デメリット
- すぐに買えない=衝動買いが起きにくい
- 新規顧客にはハードルが高い場合がある
- 告知・締切管理など多少の手間は増える
これらを踏まえて、**「週末だけ受注生産」「一部商品だけ予約制」**というように、柔軟な運用をしていくのがポイントです。
成功する受注販売の流れと導線設計
「どうやって予約を集めればいいかわからない」
せっかく受注生産に切り替えても、予約が入らなければ意味がありません。
大切なのは、「予約したくなる」仕掛けづくりです。
つまり、導線と見せ方を整えることが成功への鍵になります。
導線を整えるポイントは以下の3つ:
- 世界観のあるビジュアル(写真・文字)
→ 商品の魅力を視覚で伝えるために、背景・器・照明にこだわりましょう。 - 購入までの動線は1クリックで
→ 「投稿→リンクタップ→フォーム入力」など、シンプルな流れを意識。 - 締切・数量限定などの“限定感”を演出
→ 数量・期間を絞ることで、即決率が上がります。
実例紹介|予約完売を実現した小さな洋菓子店の事例
「本当にうまくいくの?」と不安な方のために、実際に成功している洋菓子店の事例をご紹介します。
リアルな実例を通して、**「自分にもできるかも」**と感じられるヒントを得てください。
30代女性の個人事業主が運営する洋菓子店「cocoro sweets」では、週に1回のLINE予約販売形式を導入。
・毎週金曜に「今週のメニュー」を投稿
・LINEに登録しているお客様に案内を一斉配信
・毎回30〜50セットが30分以内に完売
・購入者はInstagramで投稿、拡散→次回の予約が埋まりやすくなる
→ 無店舗・無広告でもリピート率80%以上を達成中。
洋菓子店の開業や運営において、**在庫リスクは「経営を苦しくする最大の原因」**です。
そんなリスクを最小限に抑えながら、お客様との信頼関係も同時に築ける受注生産方式は、まさにこれからの時代の理想的なスタイルと言えるでしょう。
「売れたらラッキー」ではなく、「売れる分だけ作る」
そんなふうにビジネスの考え方を変えてみるだけで、あなたの洋菓子店の未来は確実に変わります。
今日からでも、小さく始めてみませんか?
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