素材選びは、“世界観づくり”の第一歩。

素材選びは、“世界観づくり”の第一歩。

── 小さなお店が「選ばれる理由」のつくり方

お店づくりに向き合うとき、多くの方がまず意識するのは、
レシピ作りや技術の習得ではないでしょうか。

もちろんそれらはとても大切です。
しかし、実際に準備を進める中で気づくことがあります。

それは——
小さなお店が選ばれる理由の多くは、“素材”に宿っている ということです。

素材は、味を左右するだけではありません。
お店の「世界観」そのものを形づくる、大きな役割を持っています。

【目次】

  1. 世界観は、特別な演出ではなく「選択の積み重ね」

  2. 素材がつくるのは、味だけではありません

  3. 素材を選ぶときに大切にしたい3つの視点

  4. 素材選びが、お店の物語をつくる

  5. 世界観は、毎日の選択から生まれる

1. 世界観は、特別な演出ではなく「選択の積み重ね」

「世界観」というと、お店の外観や内装、写真の雰囲気を思い浮かべる方も多いかもしれません。
しかし、世界観とは特別な演出でつくられるものではありません。

世界観とは、
どんな選択を積み重ねてきたか の結果です。

 ・どんな素材を使うか
・どんな生産背景を大切にするか
・どんな姿勢でお菓子をつくるか

これらはすべて「世界観」をつくる要素となります。

特に開業初期は、まだお店の認知も少ない時期。
だからこそ、素材選びは
「このお店は何を大切にしているのか」
をお客さまに伝える最初のサインになります。

2. 素材がつくるのは、味だけではありません

素材によって変わるのは味だけではありません。

・色
・コク
・香り
・食感
・焼成の安定性
・再現性(毎回同じ仕上がりになること)

こうした違いは積み重なり、
お店の信用 に直結します。

お客さまは素材そのものを見ることはできませんが、
「このお店のお菓子は、いつ食べても美味しい」
という信頼は、素材と技のバランスから生まれます。

素材と向き合う姿勢は、お店の人格そのもの。
お客さまにとって安心できる指標になります。

3. 素材を選ぶときに大切にしたい3つの視点

開業準備の段階では、どんな素材を選ぶべきか迷うものです。
素材選びで意識したいのは次の3つです。

① 仕上がりの安定性

毎日の仕込みの中で「失敗しにくい」ことは大きな強みです。
安定した素材は、お店の信用につながります。

② お店の世界観との一致

自然派、高級感、家族向け……。
素材にもそれぞれ世界観があります。
自分のお店が大切にしたい方向性と合っているかが重要です。

③ 作業効率や扱いやすさ

開業初期は時間も人手も限られています。
扱いやすい素材ほど、日々の仕込みがスムーズになります。

4. 素材選びが、お店の物語をつくる

素材には、それぞれ「背景」があります。

・どのように育てられた卵なのか
・どんな想いをもった人が作っているのか
・安全性や無添加へのこだわり
・自然との関わり

こうした背景は、結果的に
あなたのお店の“物語” と重なっていきます。

素材が持つ物語は、お客さまの安心につながり、
共感を呼ぶブランドづくりにも役立ちます。

5. 世界観は、毎日の選択から生まれる

世界観とは、特別なものを足すことではなく、
日々の選択の積み重ねで形づくられていきます。

・どんな素材を選ぶのか
・どんな価値観を大切にするのか
・どんな想いでお菓子をつくるのか

その一つひとつが、お店の未来をつくる大切な要素です。

素材選びは、世界観づくりの第一歩。
小さなキッチンから始まる未来は、
その一歩から静かに動き出します。

 

 

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