あなたの洋菓子店、売れていますか?
「味には自信があるのに、なぜかお客さんが来ない」
「同じような商品を出しているお店は人気なのに、うちは違う」
そんな風に感じたことはありませんか?
これは洋菓子店を開業した多くの人が、一度はぶつかる“あるある”な壁です。
今回は、個人事業主・経営者・副業をしている会社員の方向けに、**売れないお店から抜け出すための「差別化戦略」**をわかりやすく解説していきます。
あなたのお店を「選ばれる店」にするためのヒントが、きっと見つかりますよ。
目次
- なぜ洋菓子店は“埋もれてしまう”のか?
- 差別化の第一歩は「誰のために作っているか」の明確化
- 商品・価格・体験…差別化できるポイントとは?
- 差別化が伝わる!集客につながる見せ方・伝え方
- 実例紹介|差別化に成功したスモール洋菓子店の共通点
なぜ洋菓子店は“埋もれてしまう”のか?
「開業したのに、全然売れない」
これは、私が最初に経験したリアルな現実でした。
パティシエ修行を経て、自分の店を持つという夢を叶えたものの、開店してから数ヶ月、思うように売れず…。
見た目も味も妥協していない。インスタもやってるし、チラシも配った。なのに、“他のお店と何が違うのか”が伝わっていなかったのです。
お客様は「なんとなくおしゃれなお店」では選んでくれません。
似たような商品、似たような雰囲気、似たような価格帯の店が並ぶ中、あなたの店を選ぶ理由がなければ、スルーされるのは当然なんです。
洋菓子店が“売れない”原因の多くは、「違い」が伝わっていないこと。
つまり、差別化されていないことにあります。
では、どうすれば他の店と違いを出せるのか?
まずは“誰のために、何を届けたいのか”を明確にするところから始めましょう。
差別化とは、「他のお店と違う」ではなく、「お客様に選ばれる理由を作る」ことです。
次の3つの視点から考えてみましょう。
- 誰に届けるのか(ターゲット)
→ 20代女性なのか、子育てママなのか、健康志向の中高年なのかで、求められる商品や見せ方は全く違います。 - どんな価値を届けたいのか(コンセプト)
→ 例えば、「子どもが安心して食べられる洋菓子」「季節を感じる上質スイーツ」など、店の“想い”が一貫していることが大切です。 - どんな方法で届けるのか(販売・発信方法)
→ オンライン、イベント、店舗販売など、手段も含めて差別化の要素になります。
差別化の第一歩は「誰のために作っているか」の明確化
「とりあえずたくさんの人に届けたい」
そう思っていませんか?
でも、**“誰にでも受ける”は、結局“誰にも響かない”**んです。
私自身、初期は「老若男女に愛される洋菓子を目指していました」が、それが仇に。
どこか中途半端で、印象に残らない。誰にも届かない。
そんなもどかしさを感じていました。
ターゲットを「絞る」のではなく、「決める」のです。
その上で、その人たちにどんな体験を届けたいのかを設計しましょう。
以下のような切り口でターゲットを明確にしてみてください。
- ライフスタイル:働くママ/健康志向のOL/学生カップル
- 地域性:観光客/地元密着/オンライン販売中心
- 感情:安心・懐かしさ・ときめき・ご褒美
例:
「育児中のママが、ホッと一息つける優しい甘さの洋菓子」
「毎月1回のご褒美スイーツとして選ばれる贅沢ケーキ」
このように、ターゲットが明確になると、どんな商品を出すべきか、どんな発信をすればいいかも明確になります。
商品・価格・体験…差別化できるポイントとは?
差別化って、結局「高級にする」「変わった味にする」みたいなことじゃないの?
そう思っていませんか?
実は、「価格」や「商品」だけが差別化の方法ではありません。
差別化ポイントは、大きく分けて5つあります。
自分のお店にどれがフィットするか、ぜひ照らし合わせてみてください。
① 商品差別化
素材、製法、味、ビジュアル。例:「無農薬フルーツ使用」「1日10個限定」「カヌレ専門」
② 価格差別化
高級志向 or コスパ特化。例:「1個800円の贅沢スイーツ」「100円台で買える日常菓子」
③ 接客・体験差別化
買い物体験の印象は重要。例:「商品を選ぶ楽しさがある店内」「予約時にカスタマイズが可能」
④ 販売チャネル差別化
どこで売るか?どう届けるか?例:「自販機で買えるスイーツ」「BASEで定期便」
⑤ ブランド差別化
理念や世界観。例:「推し活女子に刺さる世界観」「ギフト専門ブランド」
差別化が伝わる!集客につながる見せ方・伝え方
差別化しても、お客様に伝わっていなければ意味がありません。
「どうやって伝えるか」が、集客に直結します。
「発信」にこそ、差別化の核心があります。
あなたのお店の強みや想いを、お客様目線でわかりやすく伝える工夫をしましょう。
- キャッチコピーを明確にする
例:「毎日がんばるあなたへ、15時の贅沢カヌレ」 - SNSやPOPにストーリーを添える
例:「このケーキは、育児に追われるママの“3分間のご褒美”をイメージして作りました」 - ビジュアルも差別化要素
パッケージ、写真、内装、ロゴなどの一貫性で、世界観を作りましょう。 - 繰り返し伝える
インスタでも、店頭でも、チラシでも、同じ“想い”を伝え続けることがポイントです。
実例紹介|差別化に成功したスモール洋菓子店の共通点
実際に、差別化に成功している小さな洋菓子店って、どんな工夫をしているの?
共通しているのは、「小さくても伝わる強み」を明確にしていることです。
📍【事例①】地域密着でシニア向けに展開した店
・砂糖控えめの洋菓子
・朝9時開店/散歩コースに立地
・お客様の名前を覚える接客→口コミで広がる
📍【事例②】Instagram特化でZ世代向けブランド化
・毎週“推しカラー”のケーキを発信
・自撮りOKなフォトスポットあり
・ストーリーで制作裏側を見せて信頼感UP
📍【事例③】副業ママの自宅スイーツ店
・「子どもと食べたい」添加物なし洋菓子
・近所のママ向けにLINEで販売
・毎週金曜限定販売→希少性でリピーター化
洋菓子店が売れない理由の多くは、「違いがない」のではなく「違いが伝わっていない」こと。
差別化とは、“あなただけの価値”を見つけ、それを伝えることです。
自分の強みを信じて、届けたい相手を決めて、世界観を作って発信する。
小さな一歩でも、今日からできることはあります。
あなたのお店にしかない価値を、待っているお客様はきっといます。
ぜひ、この記事を参考に、「選ばれる洋菓子店」への第一歩を踏み出してください。
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